2021.08.17ブログ
語ろう!
今年度の公務員試験面接対策講座もほぼ終盤になってきました。
昨年は、すべてオンラインとなりましたが、今年は、大学によってオンライン、対面と異なる状況での面接対策でした。
すでに800名ほどの方と面接してきましたが、いろいろ思うことのまず一番は、もっと日々語ろう、ということです。
新型コロナウィルスの影響で、なかなか対面で人と話すということが難しく、授業がずっとオンラインという大学生もいます。中には、3年生で編入してきたという学生さん、一度も大学に行っていません・・・と。
「黙して語らず」が美徳とされてきた文化をもつこの国で、コロナ禍で更に話さなくなる状況の影響はかなり深刻なものだろうと想像しています
それは、何も学生さんに限りません。皆に言えることですね。
語るためには、感じる力、考える力、想像する力が大切です。
語るためには、中身が要ります。もちろん他愛のないおしゃべりももちろんOK。まずはおしゃべりから。何を感じているのか、どう考えているのか、自分自身も話してみないとわかりませんから。
話すことで改めて、自分がどう感じ、考えているのかを知ることができます。考えることと語ること、その両方を重ねることで多面的に、また深く語ることができます。いわば、無限ループといったところでしょうか。
そして、自分が思うことを一方的に話すことでなく、相手の背景や真意を相手の全体、つまり眼差しや表情、言葉、言葉の間、文脈を汲み取りながら、相手を聴きつつ自分のこともしっかりと語るということ。
今、言葉が軽くなった、とよく言われます。言葉の重みがなくなったと。面接指導をしていても、どういえばいいのでしょうか、と正解を求める人がいらっしゃいます。どういえばって、それはまずは中身があってからの話。ペラペラと相手が望んでいるであろう答えを語ることが面接ではありません。言葉というのは、感じ、考え、想像したところから出てくるもので、言葉が独り歩きしても中身のないのはすぐバレます。
面接対策として、想定質問に対して回答をいろいろと用意をされていても、少し角度を変えて質問するとすぐ行き詰ってしまいます。
語ることから見える自分。そして相手。それをどう結んでゆくのか。それは日々の生活から。面接など特別な場だけで求められているわけではありません。
日々の営みの中で意識することが、様々な場での応用に繋がりますね。
コロナ対策をすることはもちろん必要ですが、語り合うことで心が触れ合うことをしていかなければ、人はもっとコロナに負けてしまいます。
さあ、もっと語りあっていきましょうね。感じて、考えて、想像して、結話力を高めていきましょう。