2020.11.17コミュニケーション
具体と抽象の循環
「具体⇔抽象」トレーニング(細谷功著 PHPビジネス新書)を読んでおります。
具体と抽象、コミュニケーションでも面接でもとても大事です。
面接で例えば、あなたはアルバイトを通してどのようなことを学びましたか、と聞かれて、お客様がどういうことを望まれているのか、察知して動く力を身につけました。とまずは、全体を総括していくのが抽象。
じゃあ、どんなことを実際にされたのですが、と聞かれたら、まずはお客様が入って来られてから出られるまで、心地よく過ごしていただくために、どんなときでも笑顔を絶やさないようにし、お客様の動きを察して、いち早く注文をお伺いにいったり、おしぼりをお持ちしたり、といった心配りをいたしました、等と答えるのが具体。
これが両面揃ってこそ、相手とうまく通じあうことができますし、納得しあうことができます。
ときどきあるタイプが、どんなことを学びましたか、と聞かれて、何も出てこないタイプ。
日々どういうことをしてきたのか、具体的なことも述べられなければ、それを抽象化することもできていない。
また、日々どういうことをしてきたのか言えても、それを総括できないタイプ。
反対に、抽象化した素晴らしいことは言えるのだけれど、具体的な中身を伝えられないタイプ。
「総合的・俯瞰的に判断した。」
それって結局伝える気はない、ってこと。もちろん、いろいろな判断で言えることと言えないことがある、ということも理解はしておりますが。
まさに、抽象⇔具体を常に行き来しないと、相手に伝わるコミュニケーションはできないということになります。
著書の中にもありましたが、今はネットで様々な情報が飛び交い、収集はできるが、抽象化することができない。すなわち、具体はたくさんあるのだけれど、そこから抽象化できる力がなくなってきている、ということ。
右から左へ情報を流しているうちに、その中から総括して一つの理論を構築していくことができにくくなっているということ、これは人としての思考力が落ちてきていると言えます。
体験は皆それぞれ違うわけですから、抽象化できたものも異なるでしょう。しかし、それを語りあうことで、更に豊かな抽象化ができるわけです。
昨日、「商標登録証」が届きました。
「結話力®」(たいわりょく)が商標登録されました。
互いに語り合うことで、結んでより新しいものを生み出していく力。
人間同士、互いの力を合わせて化学変化させることが未来へ向かう力になります。
コロナ禍で閉塞化しているときだからこそ、あえて言うならば、「人と語り合おう」です。
そのためには、抽象と具体、常に思考し、言葉化していきましょう。