2019.03.06コミュニケーション
黄金飯
皆様、黄金飯って何かご存知でしょうか。
私は昨日初めて聞きました。介護施設の研修に行った際に93歳のおばあちゃまが女学校時代のお話をして下さり、その中で出てきた言葉です。
勘のいい方は、すぐお解りでしょう。
黄金色のご飯、と言えば、そう、カレーライスです。
女学校でカレーライスを作る調理実習の時間、英語が敵性語として使えないために使われた言葉が「黄金飯」。
最もカレーライスというのも、昭和50年代くらいまでは、「ライスカレー」と言う方が多かったような気がいたしますが。
黄金飯という言葉、反対に新鮮に響きますね。今のように頻繁にカレーを食べる時代ではないときに、どこか異文化への憧れもあったのでしょう。
黄金という心くすぐる言葉で表現したところがなんとも素敵ですね。
今、コミュニケーションの研修をさせていただいていると、若い世代だけでなく語彙力の低下に気づかされます。
豊かな表現、豊かな言葉が文化です。
即物的で効率のよいことが求められてきたがゆえに語彙力の低下につながっているとも言えます。
しかし、デジタルが超スピードで進み、効率のよさが組織にも個人にも求められ続けてきた結果、反対にアナログの逆襲の時代でもあります。
通じればいいんだ、という言葉でなく、いろいろな想像、イメージを膨らますことができ、互いにその想像を楽しむ言葉が求められる時代になってきたとも言えます。
皆様なら「カレーライス」をどのような言葉で表現されますか?
辛旨飯、辛汁飯、熱辛飯・・・いかがでしょ。