言葉は、どうしたら伝わるのでしょうか。

まず、言葉という単語だけで考えてみたいと思います。

文字の言葉と話し言葉でも伝わり方は違いますね。

また、ロボットが話している言葉と人が話している言葉でも
伝わり方は違います。

更に、人といっても話し手によっ

声が大きければよく伝わり、声が小さければ伝わらない、といった
単純なことでもありませんね。

同じことを言われても、スッと受け入れられる話し手と
「あなたには言われたくないわ！」と拒否したくなる話し手がいます。

それって、同じ言葉なのになぜ？

言葉は単なる音や記号ではないのですね。

声という媒体や身体という媒体から発せられるもの。

ということは、単に言葉という記号を受け取っているだけでなく、
その言葉に付随する様々なものを同時に受け取っていることになります。

人はいろいろな感情を持っています。

そして、その感情は、声や身体を通して出ています。
目にみえる形ででも、目にみえないところでも。

言葉も同じ。その奥に様々な感情を伴って発せられています。

ロボットが話す言葉に感動を伴いにくいのは、そこに話し手の感情が
ないからですね。

では、「秋」というたった一つの言葉を伝えるとして、
どのように発すると相手に伝わりやすいのでしょう。

あ・きというたった二つの言葉ですが、ただ、発音として「あき」というのと
爽やかさや清々しさという触覚
落ち葉を踏んだときに立ち上る土の匂い、稲の香といった嗅覚、
陽射しのきらめきといった視覚、
虫の音といった聴覚、
そして、松茸や焼き芋といった味覚、等々
五感を豊かに感じ、想像して発するのでは、全く受ける感覚は異なります。

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そうすると、時々、わかりました！言葉に感情をこめるのですね。

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とおっしゃる方がありますが、それはまた違います。
言葉に作為的に感情をこめると、話し手の身体と言葉が一致していないので、
心地悪くなってしまいます。

まず、身体ありき。

身体で五感で豊かに感じれば、おのずと声は変わります。

「秋」を豊かに想像できれば、身体も声もそのように変化します。

そうすると、受け手に響く声、言葉となり、伝わります。

豊かな感情、五感、感性が豊かな身体、声となり、その言葉が伝わる、
そんなお話をしました。

次回は、では、どんな話し方をしたらよいのか、そんなお話を。

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